【B'z】22nd Blu-ray/DVD「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」感想【B'z LIVE-GYM -At Your Home-】：魂に火を点けろ！：SSブログ

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【B'z】22nd Blu-ray/DVD「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」感想【B'z LIVE-GYM -At Your Home-】　[B’z] [編集]

現在COVID-19が世界的に猛威を振るっており、世界中で「STAY HOME」が合言葉となり、見えない敵との戦いにみんな疲弊してきている状況です。
そんな中、なんとこの度5月末までの期間限定で、これまでリリースされた23の映像作品全てをYouTubeで無料公開するというB'zさんからのスペシャルプレゼントが！

https://www.youtube.com/channel/UCpEEcJhBig2GqUFxcXjqiLg

「B'z LIVE-GYM -At Your Home-」、すこしでも多くの方に届いてほしいです。
ということで、私も今回の機会に改めて1本ずつ観て感想を残していきたいと思います。

本日は22本目の映像作品「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」。
記念すべき30周年ライブは、B'zというバンドの生き様を表す最高の作品となりました。

ということで、22作目の映像作品「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」です。
当日のライブレポ等は記事のラストに参考として貼っておきますので、よろしければ是非ご覧ください。

――とここまで各作品のレビューや感想を色々書いてきてなんですが。
この作品については、もう細かいことは正直いいんです。
もしこの作品を観たことがない方がいれば、是非前情報なしで観て頂きたいです。
セトリには有名曲がふんだんに取り入れられていますし、目玉となる演出は過去のPleasureの総決算、おふたりが「ファン感謝祭」「30年の総まとめ的な選曲を更に進化した形で見せる」と話しており、またツアータイトルにもなっている今回のキートラック「HINOTORI」はB'z最大の代表曲「LOVE PHANTOM」のOp2として位置付けられた名曲です。
そんな盛り沢山の見所も本作のポイントなのですが、この作品では何よりも正にB'zの30周年を凝縮した、松本孝弘と稲葉浩志というふたりの人間の生き様が描かれていると思うのです。

ここまで年代順に作品を追ってきた方は、本作を観た時に恐らく稲葉さんの喉の調子があまり良くないことに気付くと思います。
ご存知のファンの方も多いと思いますが、稲葉さんの喉の不調は2017年年末のフェスRADIO CRAZYの頃から予兆がありました。稲葉さんの声が出なくなり、パフォーマンスが中止になるというB'z結成以来初の事態が起こるのです。
NHKスペシャル等でも特集が組まれたのでファン以外の方にも知られている通り、稲葉さんのストイックさは図抜けており、並々ならぬトレーニングを積み重ねた上に、喉のケアには最新の注意を払っています。それによってあの超人的なパフォーマンスが維持できている訳です。
そんな稲葉さんの声が出なくなるという事態に、ファンは衝撃を受けました。
RADIO CRAZYは当時アルバムツアーLIVE DINOSAURの合間で行われた為、当時はツアーの完走も危ぶまれていましたが、結果的に稲葉さんは奇跡的に復活し、ツアーを終えることができました。

そして迎えた30周年記念ツアーHINOTORI。
ここでも当初は問題なくツアーを行っていましたが、9/1の福岡ドーム公演で、B'zLIVE-GYM史上初、稲葉さんのコンディションの悪化によりライブが中断となります。
結果的に、稲葉さんは復帰し、不調を詫びながらも凄まじい精神力で最後まで歌いきります。
その後の数公演も不調ながらもツアーを続けていき、そして激動の30周年ツアーを締め括った千秋楽の映像が本作です。

正直、20周年以降のB'zのツアー映像を観ていなければ、普通にライブとして成立しているので気付かないかも知れません(ところどころ高音が掠れたり、アンコール等はかなり辛そうですが)。
喘息で息も苦しい中、そんなレベルにまで持っていけるその地力と強い精神力には本当に衝撃を受けました。
自分が思い描いているパフォーマンスができない体調であるにも関わらず(それはこれまで観てきたファン達も稲葉さんの人柄、そしてこれまでの努力も知っているからこそ辛いのですが、本人が一番辛いはず)、全てを振り絞るかのように絶唱する姿は、何度観ても涙腺が熱くなります。

前半の山場である「光芒」は絶不調の公演ではカットされる程かなり負担のかかる曲であり、高音パート～低音パートのギャップが大きい曲ですが(だからこそドラマチックでファン人気も高い訳ですが)、クライマックスの最高音に果敢に挑戦するその気迫。
その後最大の目玉である「LOVE PHANTOM」～「HINOTORI」(ここは本当に素晴らしいので、是非ここだけでも観て頂きたい！)に続いて、「Real Thing Shakes」が披露されるのですが、この曲は高音パートもしくは1オクターブ下の低音パートで歌われる曲であり、低音で歌っても全く違和感がない曲です。それをわざわざ高音パートで歌うその姿勢。
アンコールでMCに続いて披露した「Brotherhood」で、涙しながらも途切れることなく歌い続けることのできるその精神力。
正しくB'zのシンガーとしての実力と、矜持と、これまでのキャリアの全てが結集した瞬間だと思いました。

そしてそんな稲葉さんをリーダーとして、そして同じB'zのギタリストとして支える松本さんの圧倒的存在感。
これだけ長いキャリアですから、稲葉さんが不調の時もあれば松本さんが不調の時もあったと思いますが、正しくこのツアーではこれまでに見たことがない程の不調となった稲葉さんをあたたかく、そして盤石の安定感で支えています。
松本さんが件の福岡ライブの中断後、稲葉さんのコンディションを確認した後にステージのセンターに立ち、イントロを弾く姿がとても頼もしく、何よりも格好良かった！と後に稲葉さんが語っていますが、本作では松本さんが常に優しくあたたかい表情をしていることがよくわかります(ずっとサングラスをしているにも関わらず、そのやわらかい表情が伝わってきます)
まるで稲葉さんがどんな状態になっても、こっちは大丈夫だから安心しろと言っているかのような、余裕さえも感じるその佇まいに、また衝撃を受けるのです。
20周年ライブでは少し目を潤ませた松本さんを、稲葉さんが明るく優しい笑顔で支えていました。そしてこの30周年ライブでは涙する稲葉さんを、松本さんがあたたかく優しい笑顔で支えています。
互いが互いの絶対的なパートナーとして存在している姿を見て、このふたりが出逢い、B'zを結成したという奇跡に感謝し、ファンはまた涙するのです。
そしてファンに対してMCで繰り返されるおふたりからの感謝の言葉。
これだけ圧倒的なキャリアと実績があるにも関わらず、丁寧に誠実にファンに感謝を伝え、そして今後も努力します、と謙虚に宣言する様に、心を打たれないひとはいないでしょう。

エンドロール、「いつかまたここで」と共に流れる初めてのLIVE-GYMから順に歴史を辿るおふたりの映像は涙なしには見られません。
30年間かけて積み上げられてきた圧倒的な実績、確かな実力、そしておふたりの素晴らしい人間力。
B'zを好きでいてよかった、B'zに出逢えてよかったと改めて感じることのできる傑作だと思います。

SET LIST
01.ultra soul
02.BLOWIN'
03.ミエナイチカラ～INVISIBLE ONE～
04.裸足の女神
05.Wonderful Opportunity
06.光芒
07.月光
08.恋心(KOI-GOKORO)
09.OH! GIRL
10.イチブトゼンブ
11.ねがい
12.ALONE
13.LOVE PHANTOM
14.HINOTORI
15.Real Thing Shakes
16.juice
17.BAD COMMUNICATION
18.Pleasure 2018 ～人生の快楽～
19.Brotherhood
20.ギリギリchop
21.RUN

以上、22作目の映像作品「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」の感想・レビューでした。
涙なしには見られませんが、本当に大好きな作品です。
B'zファンの方も、そうでない方も、是非ご覧ください。

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