【ルパン三世TVスペシャル】バイバイ・リバティー・危機一髪！【☆×5】

ルパン三世の記念すべき第1回目のTVSPです。
古き良きルパンの良さが凝縮された名作。
レビュー以下はネタバレ注意です。


【ストーリー】
「こうなりゃ思いっきり派手に職場復帰だ！」

コンピュータによる高度情報化社会、データとして保管された自分達のデータをパリ市警に盗みに入ったルパンだが、既にデータは世界中の警察にインプットされていた。その事態に、ルパンは泥棒稼業から足を洗うことを決意する。
そんなルパンに相棒の次元が持ち込んだ仕事は、彼の旧友ルースターが自由の女神に隠したという、世界最大のダイヤモンド「スーパーエッグ」を探し出すという仕事だった。引退宣言していたルパンだが、入れ込んでいた女性に逃げられ、背負った借金を返す為に復帰を決意。
そんな彼らの前に現れる秘密結社スリーメイソン。強襲を受けルースターを失いつつも、何とか自由の女神像を盗み出すことに成功するルパンだが、そこには生意気なパソコン少年、マイケルも着いてきていた。
一方、修行中の五エ門はアラスカに向かう途中、何者かに追われている謎の美女イザベルを助け出す。
ルパン達はスーパーエッグを見つけ出すことができるのか。また、イザベルは何者なのか。





【レビュー】
☆×5
※☆×5：最高！　☆×4：オススメ　☆×3：普通　☆×2：微妙　☆×1：無理かも
1989年放映、記念すべき第一回目のTVスペシャルです。

タイトルの語調もそうですが、本編もテンポ良く進みます。
コメディー要素あり、泣ける展開あり、アクションあり、超展開ありと贅沢で正に王道のルパン作品だと思います。
コンピューターウイルスという題材や絵のタッチなど、時代を感じさせるところもありますが、今観ても楽しめるのはさすが。

本作品の見どころは3つ。

1.ダイナミックな超展開
今回のターゲットはなんと自由の女神！
盗み方や隠し方も何だか古典的で楽しく見られます。
また、秘密結社スリーメイソンの超能力や、世界中の核ミサイル発射を可能にしてしまうコンピューターウイルス等、とにかくダイナミックな展開が目立ちゴージャスです。

2.魅力的なゲストキャラ
今回ルパンとコンビを組む少年マイケルや、次元の旧友ルースター、修行中の五エ門が助ける謎の美女イザベル、そして秘密結社スリーメイソン等、豊富なゲストキャラが出てくる本作。
特にマイケルとイザベルはとても魅力的。
最初こそ生意気なマイケルですが、ルパンとの連携プレーや頭脳を活かしてウイルスと戦うところなど頼もしく、母関連のイベントで見せる涙は年相応でかわいらしいです。
こういう子供キャラならルパン一味にいてもいいかも。
そんなマイケルから「泥棒のおじさん」と呼ばれ、「怪盗のお兄さん」と訂正するルパンに若さを感じます笑
またイザベルの美貌はルパンや五エ門はおろか次元までも赤面させるほど。
今でこそ女性のゲストキャラに必要以上に弱く感じてしまう五エ門ですが、このレベルの美女なら納得かも。
裸で横たわるイザベルに誘惑されて慌てる姿とかもはや微笑ましく見られます。

3.ルパン一味の活躍
ルパン一味といえど何かと偏りがちな見せ場ですが、今回は全員平等にある印象です。
主役のルパンは勿論のこと、旧友との繋がりが描かれる次元、またイザベルを守ろうと戦う五エ門は文句無しに格好いいです。
ちなみにこの頃から五エ門はヘリをまっぷたつにし、次元も銃弾一発で爆破させています。
そして、スリーメイソンに捕まりながらも、「疲れたり汚れたりする仕事は嫌」と拒絶する不二子ちゃんもさすがです。
銭形のとっつぁんも全編駆けずり回ります。
「ニューヨークのど真ん中に今度新しくできたディズニーランドよ」なんて洒脱の効いた台詞もあります。

他にも、さすがの山田ルパンということで、軽妙な語り口が素晴らしい。
女性に裏切られて抱きついて泣いたり、水に落とされてシンクロ踊ったりと次元との相棒っぷりも微笑ましいです。
若々しいルパンに対して、次元はまるでお父さんのよう。
次元を裏切った直後に助けを求めてきたルパンに「ま、お前の気持ちはわかるが、物事を途中で放り出すってのは俺は感心しねぇ」と穏やかに説教したり、イザベルと同室になりたいと駄々をこねるルパンに「そーいうの嫌われるよルパン」と諭したり…笑
また、珍しく次元と不二子が仲良しなのも見どころのひとつ。

古い作品ではありますが、今見ても十分楽しめるので、是非ご覧ください。

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